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心を込めて手作業すると、木がやさしくなるんです
私は家具づくり一筋、もう43年になります。この43年間、お客様の喜ぶ姿を思い浮かべながら、家具づくりをしてきました。
キタニの家具づくりは治具(じぐ)がないわけではありませんが、手加工が多い作業の連続です。
大量生産される家具と私たちの仕事では、木との向き合い方が全然違うと思うのです。
ほとんどが手作業ですから、自分の技術を試されるような難しい仕事もあります。
そういう、難しい仕事をやり遂げた時が、職人として一番喜びを感じる瞬間ですね。
私の経験と技術を若い世代に伝えるのも大事な仕事です。
しかし、教えたからといってすぐに習得できるような仕事ではありません。 一人前になるまでじっくり教え成長を見守る、これは会社のことだけではなく、ものづくりの継承という意味でとてもやりがいを感じる仕事です。
家具の美しさを決める”面”の仕上げにこだわっています
旭川の家具メーカーで7年家具作りを経験し、12年前にキタニに入社しました。デンマーク家具に興味があったことと、大量生産の家具メーカーではなく木取りから仕上げまで関われる点に魅力を感じました。 仕事の中でこだわっているのが、 “面”(製品の角)の仕上げです。家具の美しさと触れたときの手触りの良さを左右する大切な部分ですので、妥協しない、諦めない気持ちで家具作りに臨んでいます。 1つの仕事が終わったら周囲を一度整理して次の仕事に取り掛かること、1日の最後には作業台の上を整理して帰ることを実践しています。無駄な動きや手順をなくすことで、繊細な感性が要求される工程で作業に集中できますからね。 若い頃、難しい仕事を与えられ躊躇していると、「まかせておけ」と言って自分の替わりにあっという間に完璧なものを仕上げてくれた先輩がいてかっこいいなと思いました。自分も将来は経験の浅い職人にとって“頼れる”職人になれたらいいなと思います。 |
若い職人には技術だけでなく
家具に込められた人々の想いも伝えていきたい
23歳で入社し今年で34年になります。椅子張りを担当していますが、新しい椅子を製作する際にはどんな見た目になるか考え、木部構造図やクッション材の構造図を考案したり、時には椅子張りの素材探しや新しい張り手法の考案も行います。
キタニの家具作りの大きな特徴は、時には原価を無視して無駄とも思えるような手間をかけた仕事に真面目に取り組んでいるところです。職人としてそういった環境で技術を磨き、家具作りを通じて日本の家具文化を高めていけることを誇りに思っています。
家具職人は手による技術は当然必要ですが、家具、デザイナー、職人の歴史を知り、これまでの苦労や試行錯誤を無駄にしないため勉強することが大切だと思っています。勉強することにより、先人が考えだした人間工学や輸送コストの低減などさまざまな知識が一緒に身につきますからね。若い人には技術の伝承も大切ですが、そうした家具に込められた人々の想いも伝えていきたいですね。
僕が作った家具に出会ってくれてありがとう
私は、大学時代に建築を勉強していたのですが、建築に関わるうちにインテリアにも興味を持ち始めました。そして、北欧家具との衝撃的な出会い。「北欧家具の仕事がしたい」という気持ちが強くなり、フリーター生活4年を経て、ついに夢がかない10年前、キタニに入社しました。
入社した当時は、北欧家具のことを漠然と「おしゃれでかっこいい家具」という思いでしかありませんでしたが、実際につくっているうちに、制作工程や素材(草、獣毛)の奥深さにとても驚きを感じました。 椅子の座り心地は時代によって、また、素材によって違うと思います。 古い時代の作り方を現在の素材で表現し昔の家具を再現することは、本来の家具づくりを知ることです。 この10年間、大量生産で作られる家具とは根本的に違う家具づくりをキタニで学び、手作りでしか感じることのできない椅子に向かう姿勢と観察力が身に付いたと思います。
ご購入していただいたお客様には、「僕が作った家具に出会ってくれてありがとう」という感謝の思いで一杯です。 「お客様に自分を指名してもらえるような家具職人になりたい」 そういう思いでこれからも家具づくりに励んでいきたいと思います。
北欧の人々のように次の世代に家具を受け継いでもらえたら嬉しいです
キタニに入社して21年になります。高山は木工の会社が多いのですが、家具が大量生産ではなくひとつひとつ人の手で丁寧に作られており、他の木工会社とは違う雰囲気を感じ入社を決めました。 椅子張りは最終工程ですので、手を抜かない完成度の高い物作りを常に心掛けています。妥協しない丁寧な仕事を、直接お客様に見て触れていただきたいですからね。 北欧では家具を次の世代に受け継いで使われることが多いのですが、キタニの家具も同じように末長く使っていただけたら大変うれしく思います。もっと技術を磨いて、将来は若い職人に何でも教えられるような職人になっていたいですね。 |